米Isomorphic Labs、臨床試験に向け加速
Isomorphic Labsは、Google DeepMindからスピンオフしたAI創薬企業として、次の重要な段階に到達した。同社は自社のAI技術で設計した新規薬剤について、人への臨床試験開始に向けた準備を進めている。2026年に入り、経営陣は「臨床入りに向けた準備が整いつつある」と明言しており、AIが設計した分子の有効性を実際の患者で検証する段階に移行する見通しだ。
AlphaFold基盤に創薬プロセスを再構築
同社の中核技術は、タンパク質構造予測で革新をもたらした「AlphaFold」に基づく創薬エンジンである。これにより、従来は長期間を要した分子設計や標的探索を大幅に効率化できるとされる。さらに、DNAやRNAとの相互作用まで解析可能な次世代モデルを活用し、より精密な薬剤設計が可能となっている。既に大手製薬企業との提携や臨床開発チームの構築も進められており、創薬から臨床への一貫体制が整いつつある。
課題は「研究から医療へ」の橋渡し
一方で、AI創薬の最大の課題は、理論上有望な分子を実際の医薬品として成立させる点にある。臨床試験の開始時期は当初計画より後ろ倒しとなり、2026年以降へ調整された経緯もある。これは、安全性や有効性の検証に慎重な対応が必要なためであり、AI主導の創薬が現実医療へ適用されるまでのハードルの高さを示している。それでも、初のAI設計薬の臨床試験が実現すれば、医薬品開発の時間軸を大きく変える転換点となる可能性がある。

AI-Designed Drugs by a DeepMind Spinoff Are Headed to Human Trials
Isomorphic Labs president Max Jaderberg said at WIRED Health in London that the startup has built a “broad and exciting ...
