ClimeworksのCFOが退任、5年間で事業基盤の確立を主導
直接空気回収(DAC)技術の先駆企業であるスイスのClimeworksは、最高財務責任者(CFO)のAndreas Aepli(アンドレアス・エプリ)氏が退任することを明らかにした。Aepli氏は自身の声明で、約5年間にわたり同社のCFOを務めてきたことを振り返り、「キャリアの中でも最も意義深い経験の一つだった」と述べている。参画当時のClimeworksは、野心的な構想を掲げる技術先行型スタートアップだったが、現在では世界的に認知されたDAC事業者へと成長した。
大型プラント建設と8億ドル超の資金調達を主導
Aepli氏は、金融・経営分野での経験を背景に、Climeworksの成長フェーズにおける財務戦略を統括した。CFO在任中、同社はアイスランドに世界最大級のDACプラント「Orca」と「Mammoth」を建設し、実証段階から商業規模への移行を進めた。また、世界有数の投資家から累計8億ドル超のエクイティ資金調達を実現し、米国のDACハブを含む公的資金プログラムにも採択されている。さらに、フォーチュン500企業との炭素除去オフテイク契約の締結を通じ、DAC市場の商業化に道筋を付けた。
経営基盤を整え次の成長段階へ
同氏は財務にとどまらず、ITやガバナンス体制の整備にも関与し、SAPの導入などを通じて急成長に耐えうる組織基盤を構築した。声明では、経営陣や取締役会、財務チームへの感謝を述べるとともに、Climeworksのミッションと将来への強い信頼を強調している。自身は退任後も同社の挑戦を支持していく姿勢を示した。一方、Climeworksは後任のCFO人事については現時点で発表していない。

