Syzygy Plasmonics、Trafiguraと6年のSAF供給契約を締結
Syzygy Plasmonics(テキサス州ヒューストン)は1月20日、世界的な資源商社であるTrafigura Pte Ltd.と、持続可能航空燃料(SAF)の供給に関する6年間の商業オフテイク契約を締結したと発表した。この契約は、同社子会社であるSP Developments Uruguay S.A.を通じて交わされ、ウルグアイで建設予定の最初の商業施設「NovaSAF-1」からの全生産量をTrafiguraが購入する内容となっている。初回納入は2028年を見込む。さらにTrafiguraには、Syzygyが将来開発するプロジェクトからの追加購入オプションも付帯する。契約発表はSyzygyとTrafigura両社の公式リリースに合わせ、業界メディアでも「画期的なSAF供給枠組み」と報じられている。
NovaSAFプロジェクトとSyzygyの技術優位性
NovaSAF-1は、Syzygyが独自に開発した光駆動型化学反応炉技術を用い、バイオガスと再生可能電力から合成パラフィン系航空燃料を製造する世界初の電化型SAF生産施設として位置づけられている。製造プロセスは化石燃料由来の燃焼を用いず、バイオガスを原料に直接合成ガスへ変換し、Fischer-Tropsch合成および水素化精製を行う。この経路は国際持続可能性および炭素認証(ISCC)の予備認証を取得し、「非生物起源再生燃料(RFNBO)」およびAdvanced BioSAF基準に適合する見通しだ。結果として、従来のジェット燃料と比較してライフサイクル排出量を最大90%削減できるとされており、欧州や英国などで求められる2030年の削減目標達成に資する技術として評価されている。Syzygyはこの技術を「NovaSAF™」とブランド化し、Feedstock制約が深刻化する航空燃料市場において、コスト競争力と供給拡大の両立が可能な新たな選択肢を提供するとしている。
グローバル供給網と業界への影響
Trafiguraは、オフテイク契約を通じて低炭素燃料の供給網強化を図る戦略の一環として、Syzygyの新規SAF技術を取り込む。Trafiguraのロー・カーボン燃料部門責任者であるJason Breslawは、長期契約によりプロジェクトが資金調達しやすくなるとコメントし、同社の広範な供給・流通ネットワークを活用して航空業界の規制対応を支援する意向を示した。また、この協業は規制当局が高度なSAF使用を義務化する動きが進む中で、企業による持続可能燃料の実用化と市場創出を促進する重要な布石となる。契約対象であるNovaSAF-1プロジェクトの成功は、Syzygyが今後世界各地で同様の電化型バイオガスSAF生産モデルを展開するうえでの基盤ともなり得る。Syzygyはすでに基礎設計FEEDを完了しており、今後は建設資金調達を本格化させる予定である。


